2009年8月7日金曜日

8/7 Today 雄略天皇が死ぬ(479)

雄略天皇 - Wikipedia:”雄略天皇(ゆうりゃくてんのう、允恭天皇7年(418年)12月 - 雄略天皇23年8月7日(479年9月8日))は、第21代の天皇(在位:安康天皇3年11月13日(456年12月25日) - 雄略天皇23年8月7日(479年9月8日))。大泊瀬幼武尊(おおはつせわかたけるのみこと)、大長谷若建命・大長谷王(古事記)。大悪天皇・有徳天皇とも。また『宋書』・『梁書』に記される「倭の五王」中の倭王武に比定される。

倭王武の上表文には周辺諸国を攻略して勢力を拡張した様子が表現されており、熊本県玉名郡和水町の江田船山古墳出土の銀象嵌鉄刀銘や埼玉県行田市の稲荷山古墳出土の金錯銘鉄剣銘を「獲加多支鹵大王」と解しその証とする説が有力である。この説に則れば考古学的に実在が実証される最古の天皇である。”
文学史的にも実在が実証される最古の天皇であるね。ところが雄略天皇のY染色体(遺伝子)は今の天皇家に引き継がれていないのである。

万葉集の冒頭を飾る雄略天皇の歌:
籠もよ み籠持ち ふくしもよ みぶくし持ち この岳に 菜摘ます児 家聞かん 名告らさね そらみつ 大和の国は おしなべて われこそ居れ しきなべて われこそ座せ 我こそは 告らめ 家をも名をも -『万葉集』巻第一より-

美しい籠をもち、美しい篦を手に、この丘で菜を摘む娘よ、そなたはどこの家の娘か 名はなんというのか この大和の国を、隅々まで治めている、全てを支配しているこの私から、名をも家をも名乗ろう


こんな昔から連綿と続いている天皇家の血筋はとても貴重なものである:
「お世継ぎ問題、男系の男子でつなぐのには重大な意味がある」(竹内久美子): "日本の皇室は世界一長い歴史をもっている。しかもそれはほとんど同じYでつながっているという奇跡に近いこと。"


思わず納得してしまうが、しかし、雄略天皇の「男系遺伝子(Y染色体)」は雄略天皇その人の時代で途切れてしまっていることは往々にして無視される:
雄略天皇の血筋は男系では途切れているものの、皇女の春日大娘皇女が仁賢天皇の皇后となり、その娘の手白香皇女が継体天皇の皇后となり欽明天皇を産んでいることから、その血筋は現在まで続く事となった。

つまり「血筋」は続いているが「男系遺伝子(Y染色体)は続いていないのである。

Y染色体の継続を理由に女性天皇を否定する「科学的」根拠は、5世紀の時代ですでになくなってしまっているのだ。


1 件のコメント:

しゅん さんのコメント...

確かに現在の天皇家の直系の祖は雄略天皇の孫娘を母に持つ欽明天皇です。欽明天皇の父は継体天皇であり、現在の天皇家は継体天皇の男系子孫という事ですね。

継体天皇は応神天皇の5世孫だとされます。継体天皇の出自は不確かな所もありますが、天皇家の遠い末裔とすれば雄略天皇と同じY染色体を持ちます。

継体天皇以降、現在まで天皇家が男系で続いているのは確実です。仮に継体天皇から数えたとしても1500年の世界最古の歴史を持ち、同一家系(男系子孫)が1500年も続くことは奇跡に近いですよ。

5世紀の時代ですでになくなってしまっているのだ・・・とありますが反対に捕らえれば5世紀から続いているY染色体の継続は、上記の通り非常に稀有なものです。

ちなみに問題視されているのは「女性天皇」ではなく「女系天皇」です。